⇒試合前編からの続き。
はいキックオフーーーーー!!!
ちなみに試合中の写真はありません!
もう始まったらそれどころじゃないからね。。
試合の感想…っていうのもなんかこう、そんな悠長な表現は出来そうもなく。
始まってからはとにかく気分が高揚しまくっていて、
まぁそこだけ聞くとポジティブだけど、
言ってしまえば、たくさん点を取らないといけない、って、
応援しながらどこかでものすごく焦っていて。
天河体育中心体育場は見渡す限り真っ赤で、広州の選手がボール持つたびにすごい雰囲気。
で、雰囲気もすごいけど実際プレーもものすごくて、圧倒されそうになる。
ああ、そうだ、ここはアウェイなんだ。これがアウェイなんだ。
心がびびってつい、下を向きそうになる。
自分が強気に描いてきた通りに進まない試合、「4点返すためのまず1点」がなかなか取れない、
その焦りが膨らんで、ちょっとずつ気持ちが重くざわざわしていく。
うう…こんな中で失点せず、ここから点を取らないといけないなんて………
いや!理屈じゃないんだよ。
4点だろうが100点だろうが返せるって思わなきゃこんなとこに来てねーんだ!
応援しに来てんだよ!!
ってずっと、もう怖いことはあんまり考えないようにして、
ずっと跳ねて声を出してました。
そんな中。
16分。無慈悲にも、目の前で広州の先制点が決まる。
わたしの焦りなんか知ったこっちゃねぇって感じで。本当にあっけなく。
まだたった1点のゴールだし、ここまできたら4点取んなきゃも5点取んなきゃも
大して変わらない気がするのに、
このときは心にのしかかってくるものがはんぱなかった。
スタジアム中を包む広州サポの歓声の中で、わたしはなんでだか目に涙がたまってきてしょうがなくて。
ずっと、鼻すすって我慢してた。
いつも、ひどい失点したりしたって、へこんだりがっくりきたりはするけど、
わたし泣いたりなんてめったにしないのにさ。
人が泣くようなシーンではほとんど泣かないひねくれものなのに。
なんでか、このときは気を抜いたら泣きそうで。悲しいとも悔しいともなんか違って。
ほんと、なんでだか。
そして先制されたまま前半が終わり、後半が始まり。
依然として掴めないペースの中、点を取らなきゃいけない現実ばかりがのしかかってくる。
…後半は、もっとあっけなかったなぁとも思う。
目の前で、一戦めと同じにどんどん重なってく失点。
でも、足がどんどん止まってく、そんなレイソルの選手たちを見て、
走れ、なにやってんだ、なんて、とてもじゃないけどそんな言葉出てこなかった。
ただ、がんばれ、がんばれってそれだけあほのように連呼してた。
みんながんばってるのにね。
なんかもう後半は細かいことはあんま憶えてません。
でも最後まで、まぁちっぽけですが、自分のありったけの気力を振り絞って、跳ねて歌っていました。
そして、長い、試合終了の笛。
アウェイの広州で、4-0の完敗。準決勝敗退。
レイソルとわたしたちの、2013年のACLの遥かなる旅は、ここで終わりを告げたのでした。
このとき、目の前にあったのは、ただひたすらにおっきいおっきい壁。
同じアジアのチームに対して感じた、このときのわたしからは向こうが見えない、高い壁。
お金だとか、選手だとか、そういう現実的な要因の意味での壁、ってことだけではなくって、
自分がその場で、本気で突破したいと願って応援していたうえでのしかかってきた、
まだうまく言葉にはできないけれど、もっと感覚的な意味での「おおきな壁」。
この試合に勝てなかったことで、わたしはその壁を自分の中に刻み込むことになったのです。
でも、
だからこそ。
わたしたちレイソルがここから立ち向かうべきもの、どんなに高くても絶対に越えるべき壁。
その存在の片鱗を、この手でつかんだような。この目でしっかり捉えたような。そんな気が同時にしたのです。
どんなに大敗しても、アジアのてっぺんを取るぞという、この気持ちに嘘がないならば。
広いアジアの向こうにある、さらに広い広い、大きな世界に挑みたいのならば。
そのためには必ず超えるべきものが、このときの天河体育中心体育場に、たしかにあった。
わたしは、そう思いました。
———————————————
…というわけで、試合後。
選手を見送り、ひと段落したので、席でぼーっと水分補給します。
はー。
いやぁ…
燃え尽きたなぁ…。
はは…やっぱりまだ公安のみなさんがいっぱいいるわ…
あー…中国のスタジアムの風物詩だね…
…って全然力こもってないけど燃え尽きてるんだからほっといてよね!グスン!
(※スタジアムの外にまだ出ていいと言われていないので、レイサポはゴール裏待機中です。)
はー…
それにしても燃えつきすぎた…
なんかこう早く、試合総括しながらみんなでお酒飲みたいなぁって感じだよ…
早く、明るく切り替えた…
…バチッ
…んお?!
なになに?!
あれ、バクスタとゴール裏の…電気消えた?
メインはまだ…
…バチッ!
わーメインも消えたーー…
ってコラァァァアアアアァァァ!!!!!
なんで人いるのに電気消すの!!!!
なして!
なしてなの!
暗いよ!
こわいよ!
なにす…
………………シャーー………………
え…えええええ……
今度はなに…
って
スプリンクラーで水撒き始まってる…!?
(なんか平然とスタジアム完全に閉めるモードに入ってますけど、
広州のみなさん…あたしたちいるの見えてる…?!)
っていうかさ、この写真もさ、
…なんでこんな幻想的なんだよ!
(※床をドンドン叩きながら)
そんなこんなひとりで騒いでいたのですが、こからもうちょい時間がたってやっと、
外に出れましたとさ。
…ふぅ。長かったぜ…!
…どうでもいいけど外も暗いね!
ちなみにバスに乗り込んだところ、案の定、
いい感じにレイサポのバスは広州サポさんにお出迎えされてまして、
まぁお出迎えっつってもうちら潔く敗退してますので別に何もされませんので、
負けた負けたーつって通りから笑顔で冷やかされるレベルなんですけど、
この…なんつーの、冷やかされるのがなんつーかまぁ、悔しいよねーー!
これ、こいつら落ち込んでるんだろうなざまあみろ~みたいに思われてるんだろうな…
ち、ちくしょううう…!
と思ったらなんだかとても好戦的な気持ちになったので、
バスの窓から目が合った、おしゃれな感じの広州のサポの女の子に向けてしっかり中指を立て…たりなんてするわけないでしょうっつーの何言ってるんだっつーの。
わたくしお育ちいいんですからそんなことしませんから。
むしろ、
鼻水がたれてきそうなほどの満面の笑顔で、
ひたすら手を振ってみました!
(※イメージです)
「えー、なにあのひと、負けたのにへらへら笑っててバカじゃないの…」
…って感じで失笑でもされるかなと思って。もう逆にそのくらいでいいわ!と。
うちら落ち込んでねーし!落ち込んでるけど一切落ち込んでねーし!
もうね、敗退なんて全然こたえてませんから!と!(超こたえてるけど)
レイサポの不機嫌で落ち込んでる顔見たいんだろうけど、そうはさせるかっつーの。
スケール小さい感じに、平和的に裏をかいてやろうというわけですよ!フハハ!
そしたら、その女の子は、そんなアホのような笑顔でバスの中から手を振るわたしをみて、
えっ!て顔をして、
なにあれー、って、失笑する…
…かと思いきや。
笑顔でちょっと恥ずかしそうに、でもめいっぱい、手を振りかえしてくれたのでした。
…ええぇぇ、どうしよう…すごいいい子だった…!
しかもさらに、ちょっとはにかみながらその子は、隣にいた友達にも、ねぇねぇ、って呼びかけてくれて、
最後は女子3人くらいで、ちょっとバスを追いかけめに、曲がり角で見えなくなるまで、
笑顔でずっと手を振っててくれたのです。
………
うわあああぁぁんなにこれどうしようー!!
斜め上を行く素直ないい子たちだったよーー!!
(わたしの心ときたらうす汚れててほんとすいませんでしたーーーー!)
(ってまた中国きて女子に感動しているわたし…!)
なんか、ACL遠征来るといつも、こうして自分が見たことない、
いろんな世界に出会ってる気がするのですよ。
なんだよなんだよ。ACL大好きだ!アジア大好きだよー!!
あのときのサポの女の子、ありがとう。
大敗して帰る道だったけど、すこしほっこりできたのはあなたたちのおかげです。
ほんとうに!
さてさてその後バスは予定していた広場に到着し、スタジアムツアーは解散したので、
おりゃあと飲みに繰り出します!
もう、飲まなきゃやってられるかってんだよー!!
(すっかりいつものわたしのテンションになって来ちゃってるっつーんだよー!!)
はいはいはいビールビール!ピージョウ!ですよ!
もうありったけの酒をじゃんじゃんもってこいっつーのねー!!
どうでもいいけどこのビールも瓶がかっこよいね。
あ、ちなみに、このお店なんですけどー、
店の中はどんな感じかというと…
こんな感じです。
はい、ただのアウェイでした!!!!
(ドドン)
もうね、気にしてられませんっつーの。
まぁいるひとみんな一心不乱にご飯食べてたので全然干渉とかはないですが、
まぁうちら以外全員広州サポだったということで理解してください。
とりあえず、黄色が浮いてたのか、よく目は合いました。
(コラコラ、恋すんなよ!=☆)
そしてみんなで卓を囲みながら、いろんな思いを馳せました。ACLに。
やっぱここで簡単に4点返せるほどサッカーは甘くないですね、とか。
でもやっぱり優勝してモロッコ行きたかったよね、とか。
試合前のクドーちゃんのコメントは誰よりも強気で頼もしかったなぁ、とか。
店員がさっき頼んだあんかけ焼きそばも空芯菜もないって言い出してるんですけどどうしましょうやっぱチャーハンにしますか、とか。
(一部ACL関係なかったです失礼いたしました)
…ホント素敵な大会があったもんだよこんちくしょうめ!(号泣)
これが料理です。めっちゃおいしかった普通にー!
飲むわ食うわでとても満足いたしました。
そしてひとしきり飲んで食べたあと、店を出たらライターの鈴木潤さんとばったり会いました。
広州すげぇ。
で、遅かったのでそのままみんなと別れ、わたしはタクシーにて
自分のホテルに帰りましたとさー。
とってもとっても、長い一日でした。
でも濃かった。本当に来てよかった。
おつかれさまでした!
⇒というわけで、最後の日に続く~。